ばち指をきたす原因・疾患
・ばち指とは?
・ばち指が起こる原因
はっきりとは分かっていないが、動静脈シャントが原因とする説がある。
・ばち指が起こる疾患
→肺・心臓・消化器
肺疾患...肺癌(COPDのみでは起こる頻度は低い)、間質性肺疾患(IPF等)
→COPD患者にばち指を認めたら、肺癌を疑う。
消化器疾患...肝硬変・炎症性腸疾患(Crohn病、UC)
心疾患...チアノーゼを伴う先天性心疾患、感染性心内膜炎
+一部の内分泌疾患
ばち指の所見は、それのみをきたすことが少ないため、多くの場合それほど重要ではないが、肝硬変・肺癌等ではばち指が初発症状となることがある。
肺癌はもちろん致死的であるため、これが重要で出やすいと思われる。
(COPD→肺癌の流れ?)
・国試過去問
114B24
症候と疾患の組み合わせで適切でないのはどれか?
a.小顎ー睡眠時無呼吸症候群
b.皮疹ーサルコイドーシス
c.ばち指ーマイコプラズマ肺炎
d.チアノーゼーARDS
e.口すぼめ呼吸ーCOPD
正解.c
a...小顎は誘因である。他に肥満、巨舌等が挙げられる。
b...サルコイドーシスの皮疹は結節性紅斑が重要。
c...肺炎、喘息、COPDでは基本的にばち指をきたさない。きたすのは癌と間質性疾患。